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【 治療院廃業 】整骨院が潰れる本当の理由について詳しく解説!

【 整骨院/接骨院 】廃業は増えているのか?
整骨院や接骨院、鍼灸院、整体院は新規オープンが増えていることもあり、その影響から廃業も実際に少しずつ増えています。
しかも、廃業の8割が業績不振という理由になっていることから慢性的に厳しい状況が続いてしまい、最終的には廃業という選択になっていることが分かります。
こういった実態を知ったうえで、廃業になってしまう理由・それを避ける方法について詳しく解説していきます。
これから”新規開院”を考えていたり、”今まさに厳しい状況である”など様々だと思いますが廃業に関するリスク要因をしっかりとインプットしておくことで未然に防ぐことができます。
柔道整復師・鍼灸師の先生はぜひ最後までご覧ください。
2025年上半期(1-6月)の倒産(負債1,000万円以上)は55件(前年同期比17.0%増)で、過去最多を更新した。これまでの最多は、2024年の47件だった。
2025年上半期に倒産した55件のうち、8割超(83.6%)で売上不振が原因だった。
引用元:東京商工リサーチ2025年1-6月の倒産について
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201547_1527.html?utm_source=chatgpt.com
【 整骨院/接骨院 】潰れてしまう理由

廃業してしまう大きな理由に業績不振ということがありましたが、実際にそれを分解して詳細を知ることが大切です。
“売上が低い”、”売上が上がらない”の本質的な理由を知っておくことで、対策も可能になります。
Kuruinが考える廃業してしまう理由は以下の5つになると考えています。
廃業してしまう5つの理由
- 集客サイクルが不安定
- 運営の内容に問題がある
- 利益ではなく売上で考えている
- ランニングコストが高い
- 地域からの認知度や評価が低い

これらは、開院時の初期設計や毎日の積み重ねによる影響が大きいです。慢性的な不調が、最終的に廃業という選択になってしまうため、早めに改善をしていかなくてはなりません。
5つの項目を1つずつ詳しく解説していきます。
01.集客サイクルが不安定
まず一番最初に見ていくべきところは、集客サイクルが不安定であるということです。



集客サイクルが不安定な場合、どんな経路で来院するのか?などを構築できていないため、より不確実な数字である新規数に課題が出ていきます。
集客には、流れを構築することが重要です。新規が来ない、不安定になるのには治療院サイドで取っている行動などに問題があることが多く、これをまず改善していかなくては売上向上にはつながりにくいです。
新規がどうやって増えるか?新規の患者様はどの経路で来ていることが多いのか?など基本的なことを理解することから始めることが大切です。
現状把握と要因分析といった基本的なPDCAサイクルを行っていくことが不安定からの脱却につながります。


02.運営の内容に問題がある
次に整骨院や接骨院の運営上に問題がある場合、売上が上がらずに廃業という可能性を高めてしまいます。
運営上の問題となりやすい例
- 来院から帰院までが毎回違う
- 身体評価をしていない
- 症状の診立てが不十分
- 施術によって良くならない
- コミュニケーションの質が低い
これら5つは、整骨院や接骨院の経営において基本となる項目です。この中の一つでも良くない部分があれば、離反率は高くなるリスクもあれば、紹介率も低くなるので結果的に収益状況が悪化していくという負のスパイラルになってしまいます。
何が足りていないか?などは客観的な視点が重要です。一人治療院の場合、なかなか気づけないことも多いので家族や友人などに時々見てもらい、客観的な意見を聞くことも重要です。


03.利益ではなく売上で考えている
整骨院や接骨院で売上100万円という目標を立てて運営している・運営しようと考えている先生が多いです。
ですが、これは経営の本質的には間違いです。
売上がいくら高くても損益分岐点も高い場合には、利益率を大きく圧迫します。
しかも100万円以下の場合、そこまでコストをかけずとも集客する方法は多くあるため、売上高だけで考えているとうまくいかなくなり、困るという流れになってしまいます。
Kuruinでは、高額かつ膨大な回数のチケット販売などは推奨していません。月の売上200~300万などの回数券ビジネスの結果は素晴らしいですが、実情とマッチしていないことも多いためそれとは異なる方法での運営を推奨しています。
04.ランニングコストが高い
ランニングコストは、整骨院や接骨院を運営していく上で利益率に直結するため、しっかりと確認していかなくてはなりません。
一人治療院での目安の損益分岐点は、約45~65万です。
これ以上のコストになると毎月利益を出すことが難しくなっていくところも多くなります。
維持コストが高くなる要因として、減価償却費・地代家賃・融資返済などがあります。ここに加えて広告コストなどをかけるとなると利益率を圧迫していくため、ランニングコストの適正価格を事前に決めておくことが大切になります。
イニシャルコスト>ランニングコスト
イニシャルコストよりもランニングコストの方が圧倒的に重要です。毎月の支払いは低くできないか?という視点で運営をしていかなくてはなりません。
05.地域からの認知度や評価が低い
最後に元も子もない内容にはなりますが、そもそも地域からの認知度や評価が低いと整骨院や接骨院を長期間で経営していくことは難しくなります。
“意外と知られていない”ということに気づくことが大切です。実際に整骨院や接骨院を利用する人というのは全体の3割程度と考えられているので、母数を増やしていく活動が必要になります。
地域から知られていなかったり、評価が良くない場合には当然来紹介者数や自然来院などは発生しないため、既存の患者様だけで運営していくことになります。
それでは苦しくなり、結果的に広告を使って集客しなくてはならないという負のスパイラルに入っていきます。
このような流れになってしまうのが、廃業リスクを高めていきます。また、このような状態に気づいているけど何もせずに廃業に追い込まれるということもあります。



どちらにしても、整骨院や接骨院の廃業には理由が存在しています。この理由をなるべく早くに見つけて適切な動きをしていくことが重要になってきます。
競合がいるエリアの廃業理由
整骨院や接骨院の廃業の中でも、競合がいるエリアでの廃業理由といないエリアでの廃業理由は異なってきます。
- マーケティングの不足=集客力
- 競合との差別化ポイントがない
- 見込み顧客へのタッチポイントに問題がある
- 集客の手前の認知度拡大に問題あり
大きなポイントとして挙げられるのは上記の4つです。
競合が多いエリアに行けば行くほど、顧客の流動性は高くなる傾向があります。そのため認知度が高ければ流れてくる可能性は高いためそれを獲得するためのマーケティングや差別化(ブランディング)などに力を入れなくてはなりません。
これらができていない場合には、個人院・グループ院限らず厳しくなっていきます。
競合がいないエリアの廃業理由
逆に競合が少ない・いないエリアの廃業理由についてもご紹介していきます。
- 地域の認知度が低い=知られていない
- 施術の評価が低く、離反率が高くなる
- 集客手法が定まっておらず、ターゲットが不明瞭
- 低単価のサービス中心になり、売上が厳しくなる
競合がいないエリアで勝負する場合には、何よりも“地域からの認知度”が重要になります。
ここから取り組んでいかなくては最終的な結果(集客)もうまくいかずに廃業という選択に追い込まれてしまいます。
整骨院や接骨院は意外と知られていないということを念頭に様々な工夫を考えていかなくてはなりません。
【 整骨院/接骨院 】廃業しないようにするには


ここまで整骨院や接骨院が廃業してしまう理由について解説してきましたが、その反対に廃業しないようにするための5つの項目もご紹介します。
これら5つがしっかりと行われていれば、基本的に経営が傾くことなく持続性の高い治療院を形成していくことが可能になります。
廃業を防ぐ5つのポイント
- 集客サイクルを構築する
- 基本的な運営の流れを構築する
- 売上高よりも利益率を上げる
- 広告コストの最適化と運営
- 口コミ・紹介による来院を増やす
01.集客サイクルを構築する
まず一番最初に重要なことは、”集客サイクル”を構築していくことです。
【 集客の基本 】
興味▸認知▸検索▸比較検討▸来院という流れになっています。つまり、一番欲しい結果の集客の前にはいくつかのポイントがあります。
これらのポイントに自院が入れるようなマーケティング視点での戦略立てが重要になります。集客は”流れ”なので、この流れを意図的に作りだすことができれば、基本的に経営は安定します。
集客の流れについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある先生はご覧ください。


02.基本的な運営の流れを構築する
廃業理由の中にもありましたが、日々の運営も重要な鍵を握ります。基本的な運営の流れを構築し、リピート率の高い治療院を作っていくことが重要です。
運営の流れを決めるポイント
- 来院時の対応
- 問診の内容
- 施術の方針や説明
- コミュニケーションの質
- 身体評価の実施
- 症状に合わせた診立て説明
- クロージング
これらの項目を基本的な流れとして構築することが、廃業リスクを減らすことは当然のことながら紹介率の向上にもつながっていくので収益アップへとつながっていきます。
治療院の経営が曖昧かつその時によってやることが不明確な状態だと、それは患者様にも伝わり、離反という形につながってしまいます。



リピート率という単純な項目だけではなく、流れを構築することに力を入れていきましょう。




03.売上高よりも利益率を上げる
廃業理由のところでも解説しましたが、基本的には売上高を上げるという考え方も大切ですが、最終的な利益率が重要です。
利益率5~10%は一人治療院なら最低でも確保できるような収益構造にする
利益率5%だと正直心もとないのが事実です。10%前後を目指すのが基本で、その利益を設備投資や宣伝広告費として回していくという流れを作らなくては”いつも厳しい状態”が続いていきます。
売上と利益率で比較する
- 売上100万で利益率5%だと5万円
- 売上80万で利益率10%だと8万円
この3万円の差が毎月の積み重ねになるとすると、年間で36万円の差になります。これが1年に限らず5年・10年となると膨大な金額となるのは当然の話です。
このようにいくら売上が出たか?という視点に縛られないことが、本当の意味での経営ができる状態になります。



確かに100万の売上を作りたいという想いは大切ですが、もっと重要なことは中長期的な視点にあります。
04.広告コストの最適化と運営
広告コストは、開院初期には必要であることが多いです。ですが、集客のために毎月10万前後のお金を使っている場合には要注意というのがKuruinでの考え方です。
実際に、広告費1万円もかけずに10名以上集客する仕組みを作ることは可能です。この仕組みが作れていない場合には、広告コストをかけていくことになりますが、先ほどの項目で解説した利益率に影響が出てきます。
広告コストの最適化ができるようになっていくと、集客・収益の仕組み上で必要な時に必要なコストで回すことができます。
月10万前後の広告費は確実に高すぎるので、まず一番最初に全体の状況を見直す必要があります。




05.口コミ・紹介による来院を増やす
最後のポイントは、一番思いつきやすい項目だと思います。
当然ながら口コミの件数や質・紹介による新規集客を増やすことで、集客と収益の安定化が図れるため中長期的に経営が安定しやすくなります。
これを構築するうえで大切なのが、口コミと紹介に関する考え方です。
重要なポイント
- 月の新規数に対する紹介比率を上げる
- 口コミ数は地域1位or2位が理想
- 口コミ数が難しい場合には、質を重視する



口コミの獲得や紹介の獲得は、表面的な施策ではなく本質的な運営状況として構築しなくてはいけません。
小手先でやると長続きしないので注意しましょう。
口コミや紹介に関する詳細は以下の記事で解説しているので、ぜひご覧ください。




廃業と成功には確実に理由がある


ここまでいくつか解説してきましたが、整骨院や接骨院の廃業の背景には確実に理由が存在するということです。
大なり小なり理由があることは明白ですが、これに早く気づいて対策していくことや常に意識して経営をしていくことがとても大切になっていきます。
廃業リスクは今後ますます高まっていくと考えて間違いありません。



整骨院や接骨院の経営は感覚で行わず、適切な思考や手法で行っていくことが廃業リスクを減らす大きなポイントになっていくことを知っておきましょう。
運営上の不安や悩みを解消したい方へ
整骨院や接骨院の経営において集客や収益の課題はどの院にもあります。それは利益拡大のためもあれば、赤字を黒字にするためもあります。
様々な理由の中で課題をクリアしていかなくてはいけないときに、なるべく早めに気づき対処することが大切です。
Kuruinでは、整骨院や接骨院、鍼灸院、整体院の経営サポートやオンライン・オフラインの制作物支援など様々な形で集客・収益へのサポートをしています。
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