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【 整骨院/鍼灸院/整体院 】回数券で治療院経営を安定させる方法

回数券は売上を伸ばせる可能性が高い
整骨院や鍼灸院、整体院などの治療院を経営していく中で、回数券を導入するかどうか?というのを悩むこともあると思います。
回数券モデルは、売上を大きく伸ばせる可能性を秘めている一方で、戦略をしっかりと組み立てていないと離反率の拡大や売上が不安定になったりなど様々なリスクもあります。
しかも昨今この業界では、”月○○○万円!数ヶ月で達成!”みたいな広告やコンサルが多いかと思います。これの実態は、回数券を主にしており、月に何人かに売れたら売上が伸びる仕組みだからそうなっているというわけです。
こういった情報に飛びつくのも良いとは思いますが、実際に顧客側の目線からすればあまり良くない印象を持たれるのも事実です。実際に、回数券で数百万売上を達成した治療院の口コミには、「高すぎ」「売りつけてくる」「買うまでしつこい」など書かれていることもあります。
これは、好印象とはまるで反対の表現となり、信用問題にもかかわっていきます。

Kuruinでは、このようなことが発生しないような回数券モデルを軸にして運営を行えるような単価設計と集客設計を行い経営の安定化を図ります。
今回は、治療院で回数券を使って経営を安定化させる具体的な方法について解説していきます。回数券の導入を検討している先生はぜひ最後までご覧ください。
回数券を導入する前に知っておくべきこと
まず、回数券導入する前に知っておくべきことがいくつかあります。メリット・デメリットの両面を知っておくことで、どうするべきか?を判断しやすくなります。
回数券のメリット
回数券のメリットは、以下の通りとなります。
- 売上の増加が図れる(単月)
- 来院回数の担保
- 客単価の向上・安定化
- 離反率の抑制効果
回数券は、冒頭でもお話したように売上の増加が大きく見込める戦略になります。そのため、経営の柱として導入する先生も多いです。そして、売上増加だけでなく購入した患者様は”損失回避の法則”によって来院回数は確約されるため、接触回数を意図的に増やすことができます。
この接触回数=ザイオンス効果と呼ばれる心理効果にも直結する可能性を秘めています。
※ザイオンス効果とは、接触回数が多くなればなるほど、評価が好意的になっていくという心理効果のこと。
つまり、回数券モデルが成功する裏側にはこういった心理学的な効果が発生しているからというのを理解しておくと導入後に安定的な経営につなげていくためにも大切になってきます。
回数券のデメリット
一方で、回数券には以下のようなデメリットもあります。
- 割引による利益率低下
- 返金トラブルのリスク
- 回転率の悪さによる収益性低下
- 不安定な売上リスク
回数券をこれから導入していこうと考えたときには、上記のようなデメリット部分も事前に解消できるように考えておく必要があります。
全てを解消することは難しくても、デメリットの要素をなるべく小さくするようにしておくことが大切です。最初に考えやすいのはメリットで上げた部分ですが、デメリットにもしっかりと目を向けておくことで失敗するリスクを下げることも可能になっていきます。
回数券を導入して経営を安定させる方法
ここまでご紹介してきた回数券のメリット・デメリットを踏まえたうえで、経営を安定させるために必要な考え方(戦略)について解説をしていきます。
- 回数券購入率を計画算出しておく
- 回数券更新率の理想値の決定
- 月平均新規集客数の予定人数を算出
上記の3つ各指標を組み立ておくと、治療院の経営は有利になっていきます。逆にこういった項目を考えずに値段だけ決めて運営している場合には、顧客起点ではないため低評価口コミが増える可能性があります。
回数券は、経営に対するインパクトが大きい分丁寧に考えていくことがとても大切です。「売上だけを上げれば良い」という考え方の先生であれば、この先の内容は不要かもしれません。



Kuruinが考える治療院経営は、顧客満足度にフォーカスした経営になります。顧客起点で全ての物事を考え、戦略的に動くということを大切にしています。そのため、”売上だけ”という考えにはミスマッチになります。
01.新規回数券購入率
回数券モデルを安定させる第一条件は、”新規購入率”です。
これは、新規数に対しての購入率を事前に算出し目標値を決めておくという流れになります。回数券購入率の増加は、文字通り売上の増加にもつながります。
この時に大切なことは、”必要性がある人に提案すること”です。身体の状態が良くなくて、来院に対する診立てを十分に立てることができている場合に、提案するようにしていきます。
なので、新規の問診・説明・提案の3つの要素がしっかりと合致していなければなりません。誰でも構わずに提案するのではなく、必要性に応じて提案するスタイルで行っていくことでデメリットの部分は大幅に解消されます。
回数券の新規購入率の理想値は、30%~40%を見込んでおくことが理想的です。10人の新規が来たら、3~4人が購入していただけるよなイメージです。
毎月数人の購入が発生するモデルであれば、月80万以上は達成可能です。この流れを作るうえで重要なことは03でも解説する新規集客数の安定化です。新規が増えていけば、10人よりも20人の方が率は一緒でも購入数には変化が出てきます。
つまり、最大値を増やしていくには利用者数の拡大も同時に行っていかなくてはいけないということになります。
02.回数券更新率
次に重要になってくるのが、初回だけではなく2回目以降の回数券更新率です。
顧客ニーズとミスマッチしていたり、高額すぎる回数券の場合には回数券更新率が上がっていきません。そうなると、”売上のために新規集客が必要”という数字のためだけの経営になってしまうリスクがあります。
回数券更新率が高い状態は、既存顧客数が増えていけばいくほど売上は安定していきます。毎回1クールで購入が途切れるパターンだと、一定の離反が毎月発生してしまいます。
ですが、回数券更新率が70%以上で運営ができていると既存が残る形になっていくため売上の乱高下・新規集客をしなくてはいけない不安などを解消することができます。ただ、更新率が高い=良いというわけでもありません。



治療院を経営していく以上、体の状態が良くなって”卒業”することが大切です。治癒という状態までサポートするのが、治療院経営の本質です。
03.月平均新規集客数
最後に回数券を使った場合の治療院経営安定化には、月の新規集客数がカギとなります。
01の項目でもお話したように、月の新規数と新規購入率はとても大切な指標になっていきます。そのため、月の新規数が10名以下の場合には回数券モデルには大きなリスクを伴います。
それは、回数券購入率が低かった月には売上がかなり下がる可能性があるということです。回数券を柱にした経営にする場合にはこういったリスクも事前に知っておかなくてはなりません。
また、回数券だけでなく複合的なモデルとして経営していく場合にはプラスα要素として回数券の売上で成立するようにしておけば問題ありません。
こういった課題をスムーズに解決していくには、月の新規集客数を安定化させることが大切であり、月10~20名は最低でも集客できる状態を作れるように動いていくべきです。月20名は、戦略が成り立っていれば広告費を大きくかけなくても達成可能な数字です。
その方法を知っているかどうか?というところが大きな分かれ目になっていきます。
Kuruinがサポートに入って、開院5ヶ月で新規集客40名を達成した方法についてまとめているので、参考にしてみてください。


回数券導入前の準備不足は危険?
ここまでご紹介してきた内容を踏まえて、回数券を導入していくにあたり単価やカードだけを作って運営するのはとても危険です。
回数券の単価設計から売れるまでの流れを戦略的に決めておくことで、購入率・更新率は高い状態で維持できます。しかも、大前提として当たり前ではありますが技術担保が無ければいけません。
技術が無い状態で、回数券を購入するメリットは顧客側にあるのでしょうか?
この質問は、誰がどう見ても「NO」だと思います。
つまり、回数券を行っていくためにはそれが売れる仕組み・サービスの質が良くなくてはならないので気を付けましょう。売上だけを増やす目的で運営した場合には、逆効果になることがあります。
回数券が売れたとしても、中長期(6~1年以上)の目線で見た時に月の平均売上が下がるような状態ではあまり意味がありません。
回数券モデルで最も注意すべきことは、最大瞬間風速的な数値です。冒頭でもご紹介したような月○○○万円達成!は、毎月できるか?という質問をすれば分かることです。
こういった最大瞬間風速(売上最大値)よりも、月の平均売上の安定化を図れる回数券戦略に落とし込むことが何よりも大切になってきます。
回数券単価の決め方
最後に回数券の単価設計についてです。今回は、具体的な戦略の部分を中心に解説をしてきたので別の記事をご覧いただければと思いますが、回数券単価は以下のような流れで決めていきます。
回数券単価の設計に必要な項目
- 分単価の設計
- 初回金額の決定
- 2回目単発価格
- 回数券の最小単価
- 回数券の最大単価
このような項目を最低限決めておいた状態で、運営を開始するのがおすすめです。これらを丁寧に決めておくことで回数券の購入率にも影響が出てきます。
購入率が低い=不安定な経営になる可能性を少しでも下げるような取り組むを事前に行っていきましょう。


回数券は戦略から構築することが大切
ここまで解説してきたように、整骨院や鍼灸院、整体院で実際に回数券を導入しようとした際には様々なことを事前に決めておくことが大切になります。
こういった戦略から構築していく場合には、低い口コミや売上の乱高下などのマイナス要素を限りなく減らした状態で経営を進めていくことができます。売上の安定化だけでなく、地域や顧客からの信頼性も担保しながら運営できる状態は、とても強い基盤となっていきます。
Kuruinでは、回数券モデル・保険施術モデル・自費施術のみなど様々な状況での経営サポートを行っています。経営方針に基づいて必要な戦略・集客導線設計などを構築していますので、これから新規で開業したり回数券モデルで始めようと考えている先生は、お問い合わせorLINE公式より気軽にご相談ください。