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【 整骨院・接骨院 】治療院の初回リピート率を上げる具体的な方法

治療院初回リピート率の重要性
整骨院や接骨院において、新規集客からの初回リピート率は重要視したい項目です。
初回リピート率の基準は70%以上
初回リピート率の基本指標として70%以下の場合には、見直しが必要になります。10人初回来院した場合に、4人以上が継続しなかった場合には見直すといった感じです。
毎月一定の新規が来ると思いますが、新規継続率が低い=集客してもあまり意味ない状況になります。
厳しい話にはなりますが、治療院へ期待して来院したにも関わらず継続しないということは離反率が高くなっていくため、売上も伸びにくくなります。
これを避けていくためにも、初回リピート率70%以上を意図的に出せるようにしていきましょう。この記事では、初回リピート率を上げる具体的な方法と考え方について詳しく解説していきます。
基本的なリピートに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。今回は、「新規の初回リピート率」のみにフォーカスして解説します。

新規は継続以外にもメリットあり
まず、新規のリピート率の重要性は売上以外の部分にもあることを認識しなくてはいけません。
それは「紹介者数の向上」です。
初めて来院した方の「満足度」の高さに応じて地域の方の紹介を得られる可能性が高くなります。満足度を初回から高い水準まで引き上げることが出来た場合、初回リピート率UPと紹介率のUPに直結するため、大きなメリットがあるといえます。
Kuruinが考える治療院経営の柱として、月間新規数に対して紹介率30%以上というのが基本としています。
10人の新規であれば、最低3人以上は紹介による来院でなければいけません。
毎月30%以上を超えていけると、売上の安定化にも大きくつながってくるため可能な限り目指すべき数値になってきます。
技術だけではリピートしない
「技術があればリピートする」というのは、実際にはあまりないと思います。
技術があるかどうか?という視点で患者様はもう一度来ることを選んでいません。治療院に来ているのであれば、「カラダが良くなる」ということを望んでいるのであって、その人の技術がどれだけ凄いかというのは関係ないということです。
「カラダが良くなりそう」という期待値を超えることができたときに、継続して利用する。
実際に私自身も、接骨院で勤務しているときにリピートについて深く考えていきました。その時に気づいたのが技術が欲しいのではなく、根本は今の症状を改善したいという部分のみが重要ということです。
これは、聞いたときには「当たり前でしょ!」と思う先生も多いと思います。ですが、実際にそれを患者様と接する中でどのくらい意識できているか?というのは見直してみても良いと思います。
特に初回リピート率が70%以下の場合には、確認した方が良いでしょう。
金額とリピートの関係
施術料金が高いか安いかというのを決めるのも、患者様です。
患者様の満足度が高い=料金に対する支払い抵抗は減る
患者様の満足度が低い=料金に対する支払いに抵抗を感じる
安いから良い、高いから良いという話ではありません。あくまでも、その感覚を持っているのは患者様側なので施術サービスに見合う単価になっているか?という視点が大切です。
なので、高いからリピートしないということはありません。逆に言えば、リピートが低くて金額設定が高い場合には顧客満足度は低い可能性が高いです。
単価の部分の考え方については、以下の記事を参考にしてみてください。

リピート率を上げるための考え方
それでは次に、「リピート率を上げる」ためにどんな考え方で施術をしていけばいいのか?という点について掘り下げていきます。
施術内容は、その患者様によって変化するのが当然ですのでここでは触れません。どちらかというと、戦略的にリピート率を上げる方法という内容になります。
具体的には、基本的な顧客視点からの考えと心理学を用いて分解 していきます。
リピートする理由を考える
ここまで、読んでいただいた先生に質問ですが・・・「リピートする理由は何でしょうか?」
まず、本質的にはリピートする理由を顧客側の視点で考えていかなくてはいけません。主観と顧客視点の違いについて比較してみます。
主観で考えている場合
- 施術の質が重要
- どれだけ施術の説明ができたか
- 施術の組み立てが重要
顧客視点で考えている場合
- その人がどうすれば良くなるか考える
- 生活背景から本当の痛みの原因を知る
- その人の来院した本当の目的を知る
このように、施術視点で考えているか・患者様視点で考えているかで大きく内容も変わっていきます。
リピート率の高さを作るためには、大前提に「顧客視点の考え」があって、「それに必要な施術」というのが流れになります。
技術▸患者様の順番ではなく、患者様▸技術という考えの順番の方が「顧客満足度」への影響が変わってくるため、結果的にリピート率にも変化が出てくるということです。
通院目的と理由の明確化
顧客視点の考え方で、もう一つ重要なことがあります。
それは、「通院の目的」「通院理由」を明確にしていくことです。
- いつまでに、どうなっていたいのか?
- 最終的にはどうなることを望んでいるのか
- 今の痛みを改善して、どうしたいのか?
通院の目的とは、カラダの状態が良くなったあとにどうなりたいのか?にフォーカスすること。
つまり、「痛みを取ること」「痛みを軽減させたい」「症状を解消したい」のは、通院の理由であって目的ではありません。
最初の通院理由から、目的を把握することにフォーカスすることで患者様自身も考えるようになります。
「繰り返している痛みだから、今回で繰り返さない状態にしたい」
このような会話が出てきた場合には、改善する▸繰り返さない状態までがセットになります。このような○○な状態や○○をしたいなどの患者様の目的把握は、通院理由にも直結してくるため、結果的にリピート率を上げることが可能になります。
心理学から考えるリピートについて
リピート率に関しては、心理学の影響を大きく受けているのをご存知でしょうか?
人は、無意識の中で良し・悪しを判断しています。
これを逆手にとって、心理学を用いたリピート率向上を図ります。ただ、これはこういった効果があるというだけで「確実に」ということはないです。
そういった心理を持つことを理解しておくだけで、どこに注力すればいいのか?というのを明確にできるので施術の流れも作りやすくなります。意図的にコントロールする力を身につけていきましょう。
【心理学】初頭効果
初頭効果というのをご存知ですか?
第一印象は大事!っていうのは、良く聞きますよね。
それの本質的な意味が、初頭効果ということになります。身だしなみ・最初のコミュニケーション・説明など最初の印象はそのあとにも大きく影響を与えるため初回で来院した患者様の最初の時間を大切にしましょう。
A.「○○さんのお身体の状態を詳しく伺いたいので、まずは何点かお聞きしてから検査などさせていただきますね。今日は○○が気になるとのことですが、どんな時に痛みを感じますか?」
B.「○○さん、今日はどうされましたか?」
単純に同じような意図で聞こうとはしているものの、最初の印象がよさそうなのは「A」ではないでしょうか?
このように、細かいところではあるものの最初の印象をより具体的で寄り添う形にする。これはそのあとのクロージングをかける上でリピート率にも大きな影響を与えます。
【心理学】ピークエンドの法則
ピークエンドの法則は、その経験中(初回来院において)に一番感情が動いたところで全体評価がされているという心理学です。
整骨院や接骨院の場合、感情が一番動く可能性が高いのが「検査から説明」の部分か、「施術前後の評価時」だと思います。
初回来院したときの感情がピークに達しそうな場面で、良し悪しが判断されるということです。なので、「評価や説明」「施術前後の評価」などはとても大切になります。
状態がどう変わったのか、自分はどんな処置をするべきなのか。というのが伝わったときに、ピークエンドの法則が働き、次回来院への予約率へと影響が出てきます。
つまり、その2つの場面において感情を動かすことができなければリピート率は下がる可能性が高いということを認識しておいても良いと思います。
初回リピート率を上げるためにやること
ここまでは、顧客視点や心理学をもちい解説してきました。
ここからはさらに初回来院時の施術に入るまでの流れを一つ一つ分解していきます。
流れをつかむことは、治療院のリピート率向上には大きな影響を与えることと、流れがないとどこを改善するべきか?というのが曖昧になってしまう可能性があります。
まずは、問診から施術、クロージングまでを流れにできるようにしましょう。
【問診】傾聴と共感
まずは、患者様の今の悩み・不安についてしっかりと聞いていきます。
初頭効果でもあったように、具体的な質問を投げかけて相手からお話を聞くことに徹底します。それには、傾聴と共感が必要不可欠。
特に共感に関しては、感情を汲み取った返事をすることを意識します。
患者様が「腰の動きが悪くて、痛みが最近強くなったので来ました」と言った場合
この時に「そうなんですね。どこらへんが気になりますか?」と聞いてしまいがちです。
実はそれでは、普通の流れになってしまいます。
感情に対する返事を意識した場合
「それは、大変ですね。痛みが出てくると辛いですよね。腰のどのへんが気になるか分かりますか?」
こんな感じで、大変・辛いといった相手が感じているであろう感情をオウム返しで相槌を打つようにすると、共感をしながら進めることができます。さらに、この問診時に今の状態に対する目的も把握していくことが大切になってきます。
そうなると、「この人は理解してくれようとしている」という心理になっていくため、最終的なリピートにも大きな影響を及ぼす可能性があります。
【評価】検査・評価・説明
次に、状態を聞いたあとには実際に必要な検査▸評価▸説明の順番で進めていきます。
検査や評価は、その人の症状によって異なるのでここでは割愛し、説明の部分に重点を置いて解説します。
説明は、簡潔的でどうするべきか?を明確に伝えることが大切です。
- 原因となっている可能性の高い箇所
- それがどんな影響を及ぼすのか
- 今の状態に対してどんなことをするべきか
- それが解消するまでに、かかる期間や必要なこと
最低限上記の内容は説明しておいた方が良いです。対人サービス業なので、実際には雰囲気やその人の説明を聞きいれる状態かどうかなど、実際の状況によって当然変化はしていきます。
ただ、どんな流れや意図で説明を行うのか?というのはご自身の中で明確にしておくべきです。
今回ご紹介している内容以外にも、方法はたくさんあると思います。これが答えというより、初回来院時にはこのような説明アプローチをした方が良い。という認識で大丈夫です。
【施術】会話の質
説明が終わり、次に施術に入ったときの内容に移っていきます。
実際に多いのが、施術者がメインで話をしているというケースです。話を聞きに来ているのではなく、話を聞いてもらい、状態を良くしたいというのが真理です。
なので、ここでも同じように問診の時と同じように傾聴や質問で会話を進めるのが大切です。
一方的な会話にならないように、まずは質問で相手から話をしてもらい、それに対するアンサーや解説を順次行っていく流れがスムーズです。
また、患者様によっては身体のことはもちろんですが何気ない会話を聞いてほしいという方も居ます。その人の状況に応じて臨機応変に対応していくことが基本です。
一般的な会話だけになっても良くなければ、施術や体のことだけを話しているのも良くないです。
このバランス感は人によって異なるので、割合などで決めることはできません。ですが、質問と傾聴の姿勢が基本であることはインプットしておきましょう。
【評価】施術後の状態説明
次に大切なのが、施術後の状態説明です。
何のために初回来院したか?
これを思い出せば、当然ですが身体の悩み、状態を解消したくて来ているわけです。
なので、これに見合った説明や評価を行う必要があります。最初の施術前と施術後の評価を実際に体感してもらうことで、最後のクロージングに大きな効果をもたらします。
施術後の説明に納得してもらうには、施術前の【評価】が大切です。
確実にこことの比較になるので、施術後だけではいけません。施術前にも評価を行い、納得してもらっていることで最後の部分で納得感を得られるといった感じです。
施術者からの評価だけでなく、患者様自身も変化を感じてもらえているか確認をしましょう。
- 「今日来ていただいた最初の時と比べて、今の状態はどうですか?」
- 「10が一番痛みがあるとして0が痛みがないとしたとき、どのくらいですか?」
客観的な評価をもらいながら、最終的に施術者側からの評価を行い、次回来院の意図を説明するクロージングへと移っていきます。
【クロージング】次回来院の理由説明
患者様からの評価、施術者の評価をもとに次回来院の理由説明を行います。
ここでも忘れてはいけないのが、最初に聞いた「患者様の目的」に合わせて説明を進めていくことです。どんな状態を望んでいるのか?に合わせて、必要な通院目安を短期・中長期で分けて説明するのが理想です。
私が行っていたのは、短期で言えば数日~2週間。中期の1ヶ月~2ヶ月、長期の3ヶ月~を分けた説明です。
とはいえ、最初に重要なのは短期です。なので、初回来院時のクロージングは短期の説明を中心に行い、その後の状態変化の予測(症状に対する診立て)を中長期含めて行うという流れです。
患者様の通院目的からブレないことと、中長期までの診立てを立てられることは患者様からの信頼関係構築にも大きく影響してきます。
完全に100%当たるというのは、医者でもあり得ない話です。ですが、状態に対する診立ては柔道整復師・鍼灸師であれば医学的知識をインプットしている以上行うべき視点です。
施術内容よりも期待値
実際にここまで解説してきたように、施術内容よりも大切なことが多くあります。
技術がある=リピートではないというのを違った視点で考えると色々と出てきます。大前提として、技術が必要ないとは思っていません。
ですが、技術に頼りすぎた施術はミスマッチが起こった時にリピート率が下がるため売上を伸ばしきれないというところに直結します。
特に個人院の場合、離反率の高さ・集客率の低さは致命的になります。この両面を戦略的に解決していくように動いていくことが最終的な売上という結果にも大きく影響を与えます。
まずは、患者様の期待値を超えるように動くことを意識していきましょう。

治療院初回リピート率は戦略的に行うこと
今回の内容をおさらいしていきます。初回リピート率70%以上を維持するために、まとめると5つの大切なことがあります。
- 技術=リピート率ではない
- リピート率向上は、通院目的を明確にすること
- 顧客視点の思考と心理学を利用する
- 傾聴・共感・評価・説明の流れが重要
- 施術内容よりも、今後の期待値を作る
今回の内容は、柔道整復師・鍼灸師における治療院の初回リピート率という内容でしたが、本質的には2回目も3回目も同じです。
ただ、そこには症状の変化という部分も必要になるので、2回目以降には技術も大切になります。初回リピート率に関しては技術よりも大切な要素が多いですが、中長期の変化を診立てに乗っ取って変化を出すには技術は必要不可欠です。
整骨院や接骨院で初回リピート率70%以上を維持できるようになると、個人生産性や治療院の売上自体も変わっていきます。※この裏側の数値である、離反率30%以下であることも大切です。
ぜひ、今回の内容をもとに初回リピート率向上に取り組んでみてください。
治療院の売上が伸び悩んでいたり、新規獲得、コンセプト設計など治療院に関する悩みがある場合にはKuruinへ無料相談からお問い合わせください。皆様のご連絡お待ちしております。