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【 整骨院/接骨院 】DMハガキとポスティングどっちが効果が出るか?

整骨院や接骨院、鍼灸院、整体院などの地域密着型ビジネスモデルでは、新規集客や休眠顧客の掘り起こしに「紙の販促」が今もなお強い効果を発揮します。
特にその代表的な手法が「DMハガキ」と「チラシのポスティング」です。しかし、同じようにポストに届く販促物でも、その反応率や集客効果には大きな違いがあります。
どちらに高い反応率が出るのか?気になる先生も多いと思います。
そこで今回は、マーケティングの視点から両者を比較し、整骨院や接骨院などの集客活動においてどちらがより効果的なのかを詳しく解説します。
DMに関するデザインや詳細についてまとめた記事はこちらをご参照ください。


ポスティングの戦略についても具体的に解説しています。

01.反応率の構造的な違い

DMハガキとチラシのポスティングには、明確に反応率が異なるためここをしっかりと認識することが大切です。
「DMハガキで効果なんて出るの?」と思っている先生は、要注意です。
DMハガキ(宛名付き)
ターゲティング精度が高く、住所や年齢、性別、購買履歴などに基づいて「届けたい人」にピンポイントで送れるのが特徴です。
郵便で配達されるため到達率もほぼ100%に近く、さらに「宛名が印字されている」「自分宛に来ている」という心理的効果でチラシよりも目を通されやすい傾向があります。
整骨院や接骨院の業界平均で反応率は1〜5%程度、リストの質が良ければ10%以上に達することもあります。
治療院マーケター10%以上となると、物凄い効果を発揮しています。
例えば、100枚送付して10人来る計算なのでコスパ最強の集客方法と言えます。
日本郵便株式会社 のサイトでは
「自分あてのDMを閲読した人が74.3%」
「その後何らかの行動をした割合約20%」というデータも掲載されています。
これらは「高いターゲティング+クリエイティブ+タイミング」の組み合わせで成果を出していることを示しています。
チラシのポスティング(無宛名)
それに反してチラシのポスティングはターゲティングは粗く、基本的に地域全体に配布されるため、見込み客以外にも届きます。
ポスティングは量で広範囲を網羅する手法になるので、コスト以上に時間もかかるというのが頭に入れておきたいポイントです。
配布業者やエリアによってはムラが出やすく、特に近年ではマンションなど投函不可も発生しています。
さらに閲覧率は低めで、広告と認識されやすく即廃棄されやすいのが難点です。
相場の反応率は良くても0.1〜0.3%程度とされ、1,000枚配布して1〜3件の反応が得られれば良い方です。



DMとチラシで比較した場合に、反応率から考えれば間違いなくDMハガキの方が集客できる可能性が高いということです。
チラシに依存しがちだった治療院の先生は見直すきっかけにもなると思います。
02.コスト効率(CPA)の違い


次に2つの施策の違いをコスト面から考えていきます。実際予測される反応率を基準として両者を比較してみていきましょう。
| 項目 | DMハガキ(宛名付き) | チラシポスティング(無宛名) |
|---|---|---|
| 1通/1枚あたりの費用 | 70〜120円(印刷+発送) | 5〜15円(印刷+配布) |
| 1,000通/枚あたりの総コスト | 約10万円 | 約1〜1.5万円 |
| 平均反応率 | 1〜5% (リスト精度次第で10%以上も) | 0.1〜0.3% |
| 想定問い合わせ件数 (1,000通/枚配布時) | 10〜30件 | 1〜3件 |
| 顧客獲得単価(CPA) | 1件あたり約3,000〜10,000円 | 1件あたり約5,000〜15,000円 |
| 特徴 | 単価は高いが効率的、 反応の質が高い | 単価は安いが歩留まりが悪く、 認知拡大向き |



初期費用の高さで言えば、DMの方がコストがかかりますが反応率から考えると集客コストは大幅に変化してきます。
【注意ポイント】
ただし、DMを手法として活用するには開業してから最低でも3年ほど経過していることが一つの指標となります。
その理由として、開業初期ではリストの量が不十分であるため、安易にDMを送付しても反応率が落ちるだけの可能性もあります。リストの質もDM施策には重要なことを覚えておきましょう。
DMハガキとチラシで反応率に差が出る要因
ここまでDMハガキとチラシについてそれぞれ比較をしてきましたが、それらになぜ違いが生まれるのか?というのも理論的に理解できるように説明していきます。
違いが出る大きな要素として、顧客へ与える心理効果が深く関係していると考えられます。
① 宛名付きかどうか(パーソナライズ効果)
- DMハガキは「○○様宛」と個人名が記載されるため、受け取った人は「自分のために届いた」と自然と認識します。その結果、心理的に“無視しにくい”効果が働きます。
- チラシは無差別配布で宛名がなく「ただの広告」と認識されやすく、ポストからゴミ箱に直行しやすい傾向があります。興味・関心の無い場合にはそもそも見られない確率の方が高いです。
② デザイン・サイズの違い
- ハガキはコンパクトで情報が1枚にまとまり、手に取った瞬間に要点が目に入ります。短時間でメリットが伝わるため可読率が高い傾向があります。
- チラシはサイズが大きく情報量も多いため、受け取った瞬間に「読むのが面倒」と思われやすく、読む前に捨てられることが多くなります。
③ 郵送とポスティングの違い
- DMは郵便物として届くため「重要なものかもしれない」と思われる心理が働き、開封・閲覧されやすい傾向にあります。
- ポスティングは地域で大量に配られるため「また広告か」と慣れられやすく、興味のないチラシは読まれずに興味のある場合のみ読まれます。
同じ郵便受けに投函される紙媒体でも比較をするとこうも違います。つまり、手法をしっかりと考えて行動することが集客効果という得たい結果につながっていきます。
“集客=チラシのポスティング”
という安易な考えから脱却し、何が自分の整骨院・接骨院にとって効果が出そうか?という視点で考えるようにしましょう。
03.マーケティング的に見るべきポイント


ターゲティング戦略としては、既存顧客や休眠顧客の掘り起こしにはDMハガキが圧倒的に有効です。
一方で新規開拓や地域認知の拡大にはポスティングが適しています。



つまり、どのフェーズにいるのか?をしっかりと考えて動くことで効率も高まりやすくなります。
ブランディング効果という点では、ポスティングは数千〜数万枚をばらまけるため「地域内認知」を一気に広げられます。DMは量は限られるものの「あなた宛」という個別感で信頼を築きやすい点が優れています。
レスポンスの質という点では、DMからの問い合わせは本気度が高く成約につながりやすい傾向が強いです。ポスティングは広く撒く分「なんとなく来た」層も多く、成約率は下がりやすい傾向があります。
04.整骨院・整体院マーケティングでの最適解


新規オープンやイベント時はチラシポスティングが効果的です。地域全体に存在を知らせる段階では広範囲に告知できるポスティングが向いています。
リピートや休眠顧客の再来院促進にはDMハガキが最適です。名前入りや限定特典をつけることで、既存顧客の「自分宛に来た感」を活かして再来につなげられます。
集客手法の判断軸
- 新規集客フェーズ(開業初期)は、チラシのポスティング
- リピーター集客フェーズ(開業3年以降)は、DMハガキで送付
さらに効果的なのは併用戦略です。まずポスティングで広く認知を作り、その後来院や問い合わせがあった人をリスト化してDMでフォローするという二段構えがもっとも効率的な手法となります。
これはDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)というやり方につなげることが可能な考え方です。
番外編|2つの手法を活かすDRM
DRMとは、顧客から「直接反応(レスポンス)」を得ることを目的としたマーケティング手法です。単なる認知やブランドイメージの向上ではなく、 “見込み客の獲得 → 顧客教育 → 販売” という流れを重視し、最終的に売上につなげることが特徴です。
簡単にそのやり方のステップを説明します。
DRMの3ステップ
- 見込み客の獲得(リスト取り)
- いきなり商品を売るのではなく、まずは「見込み客の連絡先(リスト)」を得ることを重視します。
- 例:チラシで無料施策(カラダ相談会や施術体験会)などを実施しタッチポイントを形成します。
- 顧客教育(価値提供)
- 獲得したリストに対して、価値ある情報を定期的に届けることで「信頼関係」を築きます。
- 例:役立つノウハウ、成功事例、体験談、顧客の悩みを解決する情報。
- 目的は「この人に身体を任せても大丈夫」という心理状態を作ることです。
- 販売(オファー提示)
- 信頼を築いたうえで、購買を促す「オファー」を提示します。
- 例:数量限定、期間限定、特典付きなど「今すぐ行動する理由」を明確にしてDMハガキを使って提示します。



このステップは、チラシでリストを獲得し、実際の集客をDMで最大化させるという流れになります。コストがかかる方法にはなりますが、タッチポイントを形成してから行うことで集客数は格段に上がります。
紙媒体の集客手法は適切な選択が大切


今回ここまで解説してきた二つの手法を反応率で比較するとDMハガキは圧倒的に高く、1〜5%の反応率が期待できます。一方ポスティングは0.1〜0.3%程度と低めです。
しかし新規の母数を増やしたい時にはポスティング、質の高い反応を得たい時にはDMハガキと目的によって使い分けることが重要です。
二つを活かした最上位の戦略は「目的別に両者を併用する」ことであり、マーケティング全体の導線設計が成果を大きく左右します。



自院の状況を俯瞰的に分析して、集客手法を選択するようにしていきましょう。
集客手法で困っている先生へ
今回解説してきたような手法を「実際に行いたけど、なかなか一人では難しい」という風に感じる先生もいらっしゃると思います。
そういった時にはデザインやマーケティングの面は委託するというのが効率を上げる方法になります。一人治療院や少人数で運営している整骨院や接骨院ですと、日々の患者様対応に追われてやりたいことがしっかりとできないことも多くなります。
そのようなお悩みを総合的にサポートする支援をKuruinでは行っています。集客媒体の作成や手法の立案など様々なサポートが可能になっています。
集客や制作物などでお困りの先生は、一度無料相談可能なお問い合わせorLINE公式より気軽にご相談ください。





















